イタ飯のイタは痛車のイタではありません。
オーケンさんのインタビューが掲載されているというので、2017年2月10日発売の『クロワッサン』を買いました。
後藤武士さんと「平成」のサブカル史について語るという内容です。
バブル期はオーケンさんでさえ、彼女をお食事に連れて行くのにロケハンをしたとか。
昔はデートに行くのはとっても気取ったもの、お金がかかるもの、だったようです。
今は、カレー屋、ラーメン屋、丼もの屋といった客単価の安い飲食店ばかり並んでいる元町界隈ですが、2000年代まではイタリアンレストランだらけでした。
いわゆる「イタ飯」屋です。
先日、会社の若い子に「イタ飯」という言葉を使うと、意味が通じませんでした。
「何ですか? アニメのなんかですか?」
「アニメのなんかってどういうこと?」
お互いに頭に「???」を飛ばしあう結果に。
なんと、彼女は「痛車」などの「イタ」だと思ったらしいです。
おいおい。
隔世の感がありますなぁ。
約20年ほど前の元町近辺にたくさんあった「カジュアルイタリアン」や「パスタ屋」はバタバタと店を閉めていきました。
私の勝手な推測ですが、トレンドの移り変わりだけじゃなくて、バターやチーズが値上がりした頃から店が減ったように感じています。
採算が合わなくなっていったんじゃないかなぁ。
今でもイタリアンレストランはそこそこありますが、昔ほどカジュアルではなくて、フレンチみたいにコースをきっちり出すような、そこそこの値段のイタリアンが主流なように思います。
かつて私が大好きだったイタリアン・レストラン「オステリア ガウダンテ」も数年前に元町からハーバーランドへ移転してしまいましたし。
(遠征のおでんちゃんがハーバーランドへ観光というのも考えにくいですが、もし行かれる方がいたらおススメのお店です。)
gaudente.jp
ランチでは1,000円以下のものしか食べない私にとって、ランチで食べられるちゃんとしたパスタは消えつつあるのね、と寂しく思っていましたが、去年くらいから新しいお店がボチボチできてきました。
時代は変わるものだけれど、時代はめぐるものでもあるんですね。
最近の私の一番のお気に入りが、元町商店街と南京町メイン通りの間の路地にあるPagot。
sp.raqmo.com
イタリアンではなくカフェなんですが、美味しいパスタを出してくれます。
Aランチは980円(税込)でサラダ付き。
この日選んだパスタは、神戸牛スジと奥丹波産有機卵のカルボナーラ。
慌てんぼうな私は写真を撮る前にうっかり卵を崩してしまいました…。
それにしても、このクオリティで1,000円でお釣りが来るのは本当にありがたい。
パスタのほかオムライスも選べるんですけど、こちらも人気です。
ちなみに同じパスタが夜だと1,280円。
夜もセットがあって、とてもリーズナブルです。
オープンしてしばらくはお客さんがそんなにいないこともあったんですが、最近のお昼時は満席続き。
私は、Pagotか隣の劉家荘か、どちらか空いているほうでランチを食べてるんですが、どちらも満席で行列していることが増えました。
お店には繁盛してもらいたいけど、客としては人気が出すぎてあんまり混むのは寂しいです。
わがままですけどね。
もう一軒、こちらも昨年新しくできたイタリアンレストランのTimo。
ワインセラーがある本格的な雰囲気のお店です。
hitosara.com
1,000円(税別)のパスタランチにさえ、こんなちゃんとした前菜がついてくる!
フォッカッチャも自家製ですよ!
この日食べたのはサーモンとブロッコリーのパスタ。
私はまだお昼休みに慌ただしくランチを食べるばかりですが、いつか夜にゆっくりと、ワインとともにお食事を頂きたいお店です。
おまけにもう一軒。
Timoから西へ歩いたところにある7stock。
r.gnavi.co.jp
こちらのお店も、この内容、この美味しさでランチが950円!(税込)とうれしくなるお店です。
1000円札を渡して、50円のお釣りを渡してもらうときに、すごく豊かな気持ちになれます。
カウンターだけのお店なのでいつも混んでいて、入れるかどうかは運次第。
夜も何度かお邪魔しましたが、夜のメニューも魅力的ですよ。
…とここまで書いて気が付きましたが、残念ながら日曜日は定休日でした。
ライブの前後にどうぞ、とは言えませんでしたね。ごめんなさい。
そうそう、いつも満席で入れないといえば、とまと座というパスタ屋さんもあります。
www.tomatoza.com
…と、つらつらよくよく考えてみたら、リーズナブルで美味しいパスタのお店はまだまだ元町近辺に存在するのでした。
よかった、イタ飯万歳!